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2022.12.09

【プリントメディア事業部】超高品質印刷 大切な文化財を革新的な高画質で記録―美術館の図録制作事例

かんなみ仏の里美術館 図録「桑原薬師堂の仏像」制作

静岡県函南町教育委員会様

静岡県函南町(かんなみちょう)は、伊豆半島の付け根部分に位置しており、まちの東側は熱海市や神奈川県の湯河原町に、西側は三島市に、北側は神奈川県の箱根といった、よく知られた市や町に囲まれた、人口37,000人ほどの小さなまちです。鉄道好きの方は、あの、ながーい丹那(たんな)トンネルがあるところ、というとおわかりになるかもしれません。

そんな小さなまちですが、北には箱根大権現(箱根神社)、東には伊豆大権現(伊豆山神社)、西には三嶋大明神(三島神社)という、重要な寺社に近かったこともあって、古くから人の行き来が盛んな要路でもありました。令和4年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の舞台となった北条氏ゆかりの地、伊豆の江間(現在の伊豆の国市)は、すぐお隣の地区。ドラマの中で高岸宏行さんが演じた「にった殿」こと、仁田忠常の館があったとされる場所も町内にあり、その仁田氏の苗字は今も地名として残っています。函南町は、そんな主役に寄り添い、そっと陰から支える、名バイプレーヤーのようなポジションのまちです。エイエイピーの印刷業務部門であるプリントメディア事業部も、この函南町内にあり、いわば地元です。

今回は、その函南町で、信仰の対象として、平安時代から現代に至るまで、1000余年にわたって住民に厚く守られてきた仏像を展示する「かんなみ仏の里美術館」の収蔵品を記録した、図録制作の事例をご紹介します。図録はA4判120ページ。中には24体の仏像のお姿が、様々な角度から撮影された画像と解説文で構成されています。

初版の制作は2017年でした。専門家が撮影した画像を、正確に紙上に再現する、この図録のような制作物を作ることは、一般の方が想像される以上に困難なことです。現物や画像データと照らし合わせながら、幾度にもわたって色校正を繰り返した後に、本番の印刷工程に移るわけですが、全ての製品の全てのページの色調を、同じように揃えて印刷するというのは、高性能のオフセット印刷機を使ってもなかなか実現ができない、実に難しい作業です。特に、今回のように、背景が薄いグレーで統一されているような場合は、その難易度が一気に跳ね上がります。刷ってはチェック、刷ってはチェック、少しでも差異があれば刷り直し、という工程に、妥協を許さぬ技術者たちが、根気よく向き合った末に、ようやく適正に再現された印刷物が出来上がる、そういう世界です。そのような苦労を経て、初版を無事に納品し、2019年に収蔵品の一部の修復が終了したことを機とした第2版を制作。そしてこの度、3回目の制作を担当させていただきました。

今回は、これまで使用してきたオフセット印刷機ではなく、エイエイピーのプリントメディア事業部が新たに導入した、インクジェット型のデジタル印刷機を使用。このデジタル印刷機は、一般的なオフセットのプロセス4色では表現しきれない鮮やかな色表現が可能になるだけでなく、印刷データをデジタル処理することによって、毎回同じ色調で印刷する再現性を、飛躍的に高めることができるようになったため、2019年に制作した図録の色調を、忠実に再現することに成功しています。この再現性の高さは、本刷り前テストに使用するインクや用紙を減らすこともでき(※)、環境負荷の軽減にも貢献できる、というメリットも併せ持っています。また、従来型のオフセット印刷機は、大量の印刷は得意だけれども、小ロットの場合はコスト効率が低い、というデメリットがありましたが、これも、デジタル印刷機が解消。ポスターやアーティストの作品など、極端にいえば、1枚から超高品質の印刷物を制作することが可能です。
※テスト紙が不要になるわけではなく、一定のテスト紙は作業上必要です。

かんなみ仏の里美術館は、静謐な空間の中で、じっくりと仏像に向かい合うことができる素晴らしい美術館です。ぜひ一度足を運んでいただき、図録を実際に手に取ってご覧になってみてださい。

エイエイピーは、作り手として、技術向上を追求するだけでなく、「量」から「質」へと、移り変わる時代のニーズにも、適切に対応していきます。印刷物の制作をご検討の方は、お気軽にお問合せください。

かんなみ仏の里美術館

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