• TOP
  • 特集一覧
  • シティプロモーションとは?期待できる効果や成果を出すためのポイントを解説

2026.10.30

Monthly Feature

シティプロモーションとは?期待できる効果や成果を出すためのポイントを解説

メインビジュアル

地域の課題を解決する方法を探していませんか。シティプロモーションは、認知度の向上や移住者の増加、観光客の誘致など、さまざまな課題にアプローチできます。本記事では、シティプロモーションの概要と効果を解説し、シティプロモーションの主な方法や成果を出すためのポイントなどを紹介します。

Contents

シティプロモーションとは

シティプロモーションは、地域の魅力を地域内外に発信し、イメージや認知度の向上、交流人口や関係人口の拡大、移住者や定住者の増加などを図る取り組みの総称です。ただし、多様な概念を含むため、すべての方に共通する明確な定義はありません。また、実施する自治体により、目的や位置づけ、プロモーションの範囲はさまざまです。いずれにせよ、単なる観光PRとは異なります。たとえば、シティプロモーションでは、地域に対する愛着や誇りを醸成し、街づくりに関わる住民を増やすことを目的とする場合もあります。一方で、地域のブランディングにより、ファンを増やす活動もシティプロモーションに含まれます。端的に説明すると、課題の解決を目的とした自治体による地域の宣伝活動や営業活動といえるでしょう。

シティプロモーションとは

シティプロモーションによって期待できる効果

シティプロモーションには、さまざまな効果を期待できます。ただし、取り組みによっては、狙い通りの効果を得られないこともあります。ここでは、シティプロモーションに期待できる主な効果を紹介します。

地域のイメージや認知度を高められる


シティプロモーションによって、地域の認知度を高めつつ、固有のイメージを確立できます。地域名とともに自然や文化、食品、工芸品などの情報を、地域内外に対して発信し続けられるためです。情報発信を継続することで「○○市といえば、□□が美しい」「○○市といえば、△△がおいしい」といった状態を作り出せます。ただし、認知度を高めるだけでは、観光客や移住者の増加にはつながらないことがあります。目的に合わせて、プロモーションを行うことが大切です。

移住・定住を検討する人を増やせる


シティプロモーションによって、移住者や定住者の増加も目指せます。ターゲットが求めている住環境や子育て支援策、移住支援策、働き方などの情報を発信できるためです。必要な情報を届けることで、移住先の候補に挙がりやすくなります。たとえば、自然豊かな住環境をアピールすると、海や山に囲まれて生活したい移住希望者を取り込めるでしょう。ただし、移住先の選択には、住居や教育、交通など、さまざまな要素が関わります。地域の強みをアピールするだけで、移住者や定住者が増加するわけではありません。

Uターン・Iターンを促進できる


シティプロモーションは、UターンやIターンのきっかけにもなりえます。地域で暮らす魅力を具体的に伝えられるためです。たとえば、子育て支援策が充実していると知りUターンを検討する方やサーフィンなどの趣味を楽しめると知りIターンを検討する方もいるでしょう。Uターンは、地域に対する愛着の再確認がきっかけになりえます。対するIターンは、地域との接点が少ない方に魅力を伝えなければなりません。ターゲットに合わせたプロモーションが求められます。

観光客を呼び込める


シティプロモーションによって、地域を訪れる観光客を増やせます。地域ならではの名所や食事、文化などの情報を発信できるためです。たとえば、小規模ながら個性的な伝統行事をSNSで発信するなどの取り組みが考えられます。ここにしかない価値を打ち出すことで、非日常を求める旅行者に訪問のきっかけを提供できます。プロモーションによりファンを獲得すれば、繰り返し訪問してくれる方が増えるでしょう。

地域経済を活性化できる


シティプロモーションは、地域経済の活性化にもつながります。移住者や観光客などが増加すると、地域の消費が拡大するためです。たとえば、観光客は、飲食や移動、宿泊、お土産などにお金を使います。したがって、関連する事業者の売上や雇用が増加します。ただし、具体的な効果は、シティプロモーションの品質だけで決まりません。地域の受け入れ体制も、効果を左右する重要な要素です。

特産品の魅力を伝えられる


シティプロモーションを通して、特産品の魅力も伝えられます。特産品は、その地域で産出されたものです。独自の地理的条件や気候条件、文化的背景などが関わっているため、特産品のアピールは地域の魅力を知ってもらうきっかけになります。具体的なプロモーションの方法として、アンテナショップの開設や体験型観光の活用などが挙げられます。特産品と地域のつながりを紹介すると、地域を含めた魅力が伝わりやすくなります。

ふるさと納税の利用促進につなげられる


シティプロモーションを活用して、ふるさと納税の利用促進も図れます。地域の魅力を発信することで、愛着を抱くファンを内外で獲得できるためです。返礼品として提供する特産品を通して、地域に対する理解が深まることもあります。また、返礼品を提供する事業者にとっては、自社の商品をより多くの方に知ってもらう機会になります。ふるさと納税の利用促進は、地域の活性化につながるでしょう。単に返礼品をアピールするだけでなく、地域の魅力や歴史、取り組みを伝えると、ファンを獲得しやすくなります。

シティプロモーションによって期待できる効果

シティプロモーションの主な方法

シティプロモーションには、さまざまな方法があります。目的などを踏まえて、方法を選択することが重要です。ここでは、シティプロモーションの主な方法を紹介します。

アニメや映画などのコンテンツを活用する


映像コンテンツを、シティプロモーションに活用する方法です。たとえば、アニメの舞台や映画のロケ地としてアピールすると、作品のファンと地域の接点が生まれます。プロモーション次第では「聖地巡礼」の対象になるでしょう。自治体が、地域の観光情報や支援策、産業などの情報をまとめて、PR用のプロモーションビデオを制作することもできます。アニメや映画ほどの知名度はありませんが、目的に合わせたコンテンツを制作できる点が魅力です。視聴者にとってほしい行動までの導線を設計しておくと、シティプロモーションの効果を高められます。

MICEを誘致して地域への来訪者を増やす


多くの集客を見込めるMICE(マイス)を誘致する方法です。MICEは、次の単語で構成されます。
  • ・Meeting(会議)
  • ・Incentive Travel(研修旅行)
  • ・Convention(国際会議)
  • ・Exhibition/Event(展示会・見本市・イベント)

ビジネス目的で地域を訪れる人を増やし、認知度の向上や経済の活性化を図る方法といえるでしょう。通常の観光イベントとは、目的や対象が異なります。誘致する場合は、受け入れ体制の整備が必要です。

地域ならではのイベントを開催する


MICEと同じく、地域でイベントを開催する方法です。観光資源などを活用するため、集客の対象が異なり、イベントを通して地域の魅力を実際に体験する機会をつくれます。歴史や食文化、自然など、地域ならではの資源を活用すると独自の価値を伝えやすくなります。また、住民参加型のイベントは、地域に対する愛着を醸成できるでしょう。ただし、単発のイベントで終わると、効果は限定的になります。イベント終了後も、参加者に情報を発信し続けることが重要です。

地域住民の生活に役立つ情報を発信する


住宅・子育て・仕事・医療・交通など、実際の生活に役立つ情報を、ターゲットに向けてわかりやすく発信する方法です。地域での暮らしをイメージしやすくなったり、毎日の暮らしが快適になったりするため、移住や定住を促せます。具体的な情報発信の方法としてWebサイトやSNS、地域広報誌が挙げられます。移住者を獲得したい場合は、内外に向けて地域の情報を発信することが大切です。

SNSを活用して地域の情報を発信する


SNSを、情報発信の手段として活用する方法です。世界中に情報を発信でき、ユーザーと双方向のコミュニケーションを図れます。ハッシュタグを活用して、ユーザーに地域の魅力を発信してもらうこともできます。ただし、プラットフォームにより特徴は異なるため、目的に合わせて使い分けることが重要です。主なプラットフォームとその特徴を紹介します。
プラットフォーム特徴
Instagram映える写真や動画と相性がよい
X拡散力が高く、即時性の高い情報と相性がよい
LINE利用率が高いため、地域の情報を伝えやすい
TikTok若年層にリーチしやすい
出典:(pdf)総務省|令和7年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書 概要
https://www.soumu.go.jp/main_content/001079136.pdf

SNSで地域に対する興味を喚起してから、移住者用や観光客用のWebサイトなどへ誘導すると、期待している行動を促しやすくなります。

シティプロモーションの主な方法

シティプロモーションで成果を出すためのポイント

シティプロモーションの成果は、取り組み方により異なります。ここでは、成果を出すためのポイントを紹介します。

取り組みの目標を明確にする


最初に、シティプロモーションの目標を設定します。目標により、適切なアプローチ方法は異なるためです。また、地域により、課題や利用できる資源も異なります。代表的な目標の例は次の通りです。
  • ・住民の地域に対する愛着を醸成する
  • ・観光客を増やす
  • ・関係人口を拡大する
  • ・移住者を増やす
  • ・ふるさと納税の寄付金額を増やす
最終的に達成したい目標をKGI(重要目標達成指標)、その中間目標をKPI(重要業績評価指標)として整理すると、プロセスを可視化できるため進捗状況を把握しやすくなります。

ターゲットを設定する


次に、シティプロモーションのターゲットを設定しましょう。地域住民と移住希望者、観光客では、求めている情報や利用する媒体が異なるためです。ターゲットを設定することで、何をどのように伝えればよいかが明確になります。また、担当者間の認識のズレも防げます。設定したい項目は「性別・年齢・職業・家族構成・年収・趣味・価値観」などです。具体的な誰かまで落とし込むと、求めている情報や悩んでいることを想定しやすくなります。

地域が持つ強みや魅力を把握する


並行して、地域ならではの強みを洗い出し、ターゲットにとっての価値を評価します。両者がずれていることもあるためです。地域ならではの強みの例として、以下のものが挙げられます。
  • ・行政サービス
  • ・自然
  • ・気候
  • ・歴史
  • ・文化
  • ・食事
  • ・特産品
  • ・交通
地域の当たり前が、シティプロモーションでは価値あるものになることもあります。目標と強みの関係を整理し、発信する情報を選択することが重要です。

地域の特色に合った情報発信ツールを選ぶ


シティプロモーションの目標やターゲット、地域の強みなどに合わせて、情報発信ツールを選択します。情報発信ツールにより、ユーザーや情報量などの特徴が異なるためです。たとえば、地域の雰囲気を伝えたい場合は映え写真と相性がよいInstagram、地域の情報を詳しく伝えたい場合は長尺動画と相性がよいYouTube、移住や観光の情報を集約したい場合は専用Webサイトを活用できます。複数の情報発信ツールを組み合わせて、具体的な行動へ導くことがポイントです。

地域の企業や団体と連携して取り組む


シティプロモーションに取り組む場合は、地域の企業や団体との連携を検討しましょう。自治体だけでは、魅力的なコンテンツを提供できなかったり、ノウハウが不足していたりすることがあるためです。たとえば、地域の商業高校と観光プランを共同企画する、有名シェフと特産品を使った商品を共同開発するなどが考えられます。体制が整わないままシティプロモーションを行うと、期待している成果を得られない恐れがあります。目標やターゲットを踏まえて、連携先を探すとよいでしょう。

指標を設定して効果測定を行う


具体的な施策を実施する場合は、目標に対する指標を設定して効果を測定します。目標の達成率をもとに、うまくいっている点や改善するべき点を把握できるためです。参考に、指標の例を紹介します。
目標指標の例
観光客誘致地域の宿泊者数
移住者の増加移住相談件数
市民の愛着を醸成アンケート調査
認知度の向上SNSのインプレッション数
あらかじめ指標を設定しておくと、シティプロモーションの進捗状況を把握しやすくなります。

シティプロモーションで成果を出すためのポイント

シティプロモーションを実施する際の注意点

続いて、シティプロモーションで気をつけたいポイントを解説します。

他自治体の成功事例をそのまま取り入れない


他の自治体の成功事例を真似ても、同じように成功するとは限りません。地域により、行政サービス、住民構成、歴史、文化などの条件は異なるためです。ただし、成功事例が参考にならないわけではありません。成果を出した仕組みを分析し、地域の課題に合わせて応用することはできます。たとえば、SNSとWebサイトの活用方法を真似ると、認知から最終的なアクションまでの導線がスムーズになるかもしれません。「何をやったか」だけでなく、「どのようにやったか」まで確認するようにしましょう。

短期的な成果だけで取り組みを評価しない


シティプロモーションの目標によっては、中長期的な取り組みが必要になります。たとえば、短期間で移住者を増加させることは難しいでしょう。SNSの反応やイベントの参加者数など、短期的な成果だけで取り組みを評価すると、目標によっては誤った判断を下す恐れがあります。目標の時間軸を考慮し、必要な場合は中長期的な視点で成果を評価しましょう。

シティプロモーションを実施する際の注意点

シティプロモーションで地域の魅力を発信

シティプロモーションは、地域の魅力を発信し、移住者や観光客の増加、認知度の向上などを図る取り組みです。地域ブランドを確立できる、地域経済を活性化できるなどのメリットがあります。ただし、さまざまな取り組みが必要になるため、専門的な知識を要することが少なくありません。サポートを必要としている場合は、自治体を支援した実績が豊富な株式会社エイエイピーに以下のページからご相談ください。
お問い合わせはこちら